【感想】『北京食堂の夕暮れ』沢野 ひとし著

『北京食堂の夕暮れ』沢野 ひとし著【2017年03月01日】

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私は2014年に初めて中国に行き、翌2015年にも行きました。

 

それまでは、中国というとテレビなどで報じている、「反日国」というネガティブなイメージが強く、最初はビクビクしながら、しかし、興味津々で入国したのでした。

 

実際のところ、素朴で親身になってくれる多くの人々と出会い、「とても良い国じゃないの」という感想を持ったのです。

 

知人が案内してくれたのですが、一度相手が信頼してくれると、人々は身内のようにふるまってくれます。

 

そんな体験をしたので、テレビ報道で流す中国はちょっと極端な面もあるんじゃないかなと感じるのです。

 

そして、本書ではそんな中国の良い面をしみじみと書いており、共感出来ました。

 

作者の沢野ひとしさんはイラストレーター。

 

椎名誠さんの昔からの友達で、子供の頃から椎名ファンだった私は、沢野さんの本もたくさん読んできました。

 

そのため、本書もその一環として手に取ってみたのですが、沢野さんが何度も中国に行っているのは初めて知りました。

 

本書は、台湾を含む中華圏の旅行記。

 

2010年の秋から2013年までの旅行を綴っていますが、2013年は尖閣問題や中国食品不信、鳥インフルエンザなど、とにかく日中の関係が冷え込んだ時期です。

 

そんな時でも沢野さんは恐れずに、ずんずんと中国に向かうのです。

 

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ひねくれ者だからか、逆にこういう時こそ中国へ行こうと、神戸から船に乗り長旅を楽しんだ。
※236ページより
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本書は4章から成り、目次は次の通り。

 

1 宋さんのチェロ
2 黄河への旅
3 杭州の路地
4 高雄の女友達

 

美味しくて安い食べ物や、のんびりした雰囲気、独特の中華圏の文化などをじっくりと描き、沢野さんは中国の良さを知り尽くしているんだなということが伝わります。

 

まるで自分が旅行しているような感覚で楽しめるのが良いですね。

 

巻末に沢野さんは中国について次のように書いています。

 

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私が中国に惹かれるのは、あの大雑把でおおらかで、時にいいかげんなところである。

 

そしてもう一つ、タイやネパールを歩いた時に感じた懐かしいアジアのにおいにも引き寄せられたからだ。
※237ページ
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中国に行ったことのある人は、うなずける話ではないでしょうか。

 

良くも悪くも大雑把な所がある。

 

これを受け入れることが出来るか否かが、中国という国を好きになるかどうかの境目になるのでしょう。

 

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