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スピリチュアルカウンセラーとして知られている江原啓之さんの著書の中で、「物質主義的価値観」という言葉が要所要所で出てきます。

これは、客観的にわかる「物質」、例えば、お金・地位・名誉・学歴というような物質的な豊かさをもたらすものに至上の価値を置くという意味。そして、この対極にあるのが「霊的価値観」「精神的価値観」になります。

物質主義的価値観はこの世で生きている以上当然の価値観なのですが、江原さんが憂慮しているのは、現代において、この「物質主義的価値観」に比重を置きすぎる傾向にあり、その結果様々な問題が起きているという点です。

例えば、社会問題になっている「ひきこもり」という現象。これは、物質的に甘やかす親の存在により、ひきこもれる環境が存在してしまっているということが原因とのこと。経済的に貧しい国ではひきこもれることさえ出来ないのです。

また、江原さんは霊的な視点から、「低級な自然霊」が近年増えていることも指摘しています。それは、物質に目を奪われるあまり、感謝の心を忘れてしまったことが原因で、安易な動機による殺人事件や自殺の増加につながってしまっているそうです。

以前、このメルマガで養老孟司さんの本を紹介した時、「自然から離れたことが様々なトラブルを生み出す要因になっている」という内容をお伝えしたのですが、このことともリンクしている面があると感じました。

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社会はどんどん便利になり、物質に囲まれ、ますます自然から離れていきます。そして、物質的価値観により支配されるようになり、人への情や感謝の心といったことは「非効率なこと」として軽視されてしまうのは必然的な流れなのかもしれません。

そのような中でいかに「感謝」や「情」、または「自然」というものに重きを置くかというのは私たちに試されている、大切にすべきことです。それは、教育や環境にも大きく左右されるかもしれません。

ほうっておくとますます「物質的価値観」偏重に流されてしまう今の時代、時折自分自身を振り返り、そんな価値観に侵されすぎていないか反省してみる必要があると痛感しています。

■参考図書