「LDは僕のID〜字が読めないことで見えてくる風景〜」南雲明彦著【2014年10月5日】

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「ディスクレシア」というLD(学習障害)を持ってしまった方による「障害との向き合い方」を書いた本です。

 

私はこの本を読んで初めてディスクレシアという障害を知ったのですが、読み書きに困難を伴う障害です。著者によると、文字が揺らいだりにじんだりして見える症状が出るそうで、当時は知名度がほぼゼロの障害であり、説明もしずらいためなかなか理解されにくい大変な苦痛を伴います。

 

アメリカの俳優のトムクルーズも同様の障害を持っており、近年はこの障害の啓蒙活動に動かれているそうです。

 

南雲さんも21歳の時にこの障害の存在を知ることになったそうですが、それまでは読み書きが人より大変劣っていることを自覚し、自分の能力不足のせいだとずっと悩んでいたそうです。勉強もだましだまし乗り越えていましたが、高校生になりとうとうついていくことが出来ず、中退してしまったというから私たちの想像を超える程辛かったのでしょう。

 

その後、彼の生活はとても荒れ始めます。
この時はまだ自分自身が障害者であると自分でもわかっていなかったのですから、その苦悩の深さは底知れないと思います。

 

その状況下、出会ったばかりの60代の女性カウンセラーが「この子を引き取る」と深い愛情を持ってサポートをしてくれたことで、自分自身が少しずつ回復に向かうのを実感されたそうです。南雲さんにとってこの方は命の恩人として位置づけられています。その後、南雲さんはこの障害の認知普及活動に励むことで自分の存在意義を見出すのです。

 

今では、活動を通じて様々な経験や出会いがあったことに「障害があったことに心から感謝している」と述べられており、人間の「真の価値」は目に見えない、別の所にあるのだなと痛感します。

 

「人の価値」とは何かということについて、深く胸に刻まれる一冊です。

 

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★今回ご紹介した本はこちらからご購入出来ます★

LDは僕のID ―字が読めないことで見えてくる風景

1620円

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