渡部昇一さん(英語学者)「『幸福三説』に学ぶ」【2006/08/06 335号より】
本日の教え
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本日の教えについて
渡部昇一さんは上智大学の名誉教授として、英語学者・評論家等様々な分野でご活躍をされています。
『知的生活の方法』や『日はまた昇る』、『競争の原理』等日本を代表するベストセラーを生み出しました。
学者肌の渡部さんですが、一方で「運」や「成功哲学」にも非常に強い興味を持っており、大島淳一というペンネームで、「マーフィーの成功法則」に関連する本も多数出版されていらっしゃいます。
今回は、渡部さんの「運に関する哲学」のベースとなっている、幸田露伴の「幸福三説」をご紹介いたします。
実は、「幸福三説」は当メルマガの開始直後に3回に分けご紹介したことがあるのですが、近代文学史には欠かせない存在である、幸田露伴による異色の「運に関するエッセイ」なのです。
渡部さんが大学生の時、古本屋で見つけたこのエッセイ。
このエッセイを含んだ幸田露伴の『努力論』は渡部さんの座右の書になっているそうです。
さて、それでは幸運になるための哲学「幸運三説」をご説明いたしましょう。
「幸運三説」。それは“惜福”“分福”“植福”の3つのことです。
「惜福」
自分に巡って来た福を使い尽くしてはいけないということ。
福を使い切らず、残して行くことで、福が回ってくるという教えです。
長く続いている旧家や商家の家訓には、この「惜福」の教えが刻まれていることが多いそうです。長く保つための知恵が生きているのでしょうね。
「分福」
自分に来た福を一人占めせず、一部は人に分け与えること。
この工夫をすることで、より大きな福が来ることになります。
自分の利益だけで動いていても、結局は衰退が早まるためになることは、世間のニュースや情勢を見ていても十分理解出来てしまいます。
「植福」
自分に来た福を子孫や今後の人々のために育てるということ。
例えば、自分が得た利益や哲学を次世代の人々のためにしっかりと引き継いで行くということです。
これら3つの手段を実践することで、運はさらに巡って来るようだと幸田露伴は説いているのです。
きりんの著書『3分でわかる運のちから』にも書きましたが、運の本質は自然と同様、つねに流れているものなのだと思います。
その流れをしっかりキャッチし、自分のことろに来させるには「幸福三説」のように、しっかりと運の通気を良くすることが大切なのでしょう。
皆さんは巡って来た「運」を一人占めせずにキチンと世の中や人のために流していますか?効果的な運の循環を是非とも行ってくださいね。
それでは、今週も皆さんに幸せが訪れますように!!!
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