ジェームズ・アレンさん（作家）「心のエネルギー」【2007/06/10　426号】

ジェームズ・アレンさんは、成功哲学の祖として知られる人物。
ナポレン・ヒル、デール・カーネギを筆頭とするそうそうたる作家が、自らの成功哲学を補強する目的でジェームズ・アレンさんの哲学を引用しています。

1864年英国に生まれたジェームズ・アレンさんが執筆に専念したのは、38歳から他界するまでのわずか9年間。その間19冊の本を出されています。

中でも1902年刊行の『「原因」と「結果」の法則』は、世界中で今もなお着実に売れ続けているロングセラー。
世界史上、聖書に次ぎ読まれている本とも言われています。

今回は、「言葉」をテーマにしたお話です。

ジェームズ・アレンさんの哲学の根本は、「内面が外の世界へ現れる」ということ。
これが世界法則であると伝えています。

つまり、今現実にある環境は、全てあなたの心から生じている。
内側の「思考のプロセス」が現実を創りあげているというわけです。

そして、この「心」の癖を直し、向上させることにより、現実は変わり、あなたは幸せで穏やかな日々を手にすることが出来るのです。

もちろんこのことは、一朝一夕に出来ることではありません。

毎日、根気よく、何度も繰り返し、心の扱い方を実践し、「無意識の新しい心の癖」を作り上げていく必要があるというのがジェームズ・アレンさんの主張になります。

ここでは、「言葉」に区切ってご紹介いたします。
良い心の習慣を身につけるために、私達は「言葉」をどのように扱えばよいのでしょうか？

言葉の実践は下記の5つになります。

1「悪口を言う癖をなくす」
人をけなしたくなる思いが湧いてくるのを確認したら、言葉にしてしまう前に悪く言いたい気持ちを無視して、悪口とは関係のない話を考えましょう。
続けていけば、人の性格や評判の真意が、よくわかるようになり、悪意が消えていきます。

2「うわさ話、中身のないおしゃべりの癖をなくす」
誰かのプライベートなど中身のない会話は、落ち着いた健全な心の状態ではない兆候です。気を紛らわせるように、意味のないおしゃべりを続ける代わりに、自分の伝えたいことや、会話の目的が何か、考えてみる必要があります。

3「傷つける言葉、心ない言葉の癖をなくす」
人をいじめたくなる気持ちや、責めたてたくなる思いが湧いてきたら、黙って静かに自分自身を見つめることです。たとえ相手に悪いことがあったとしても、心の高い人は、相手をののしるような激しい口論はしないものです。

4「軽薄な言葉、礼儀知らずな会話の癖をなくす」
どんなに若くても、無作法な態度は、自分の価値を下げてしまいます。
精神的に優れた人は、自然な威厳がにじみ出てはいても、年齢や立場に関係なく、相手を敬う態度を示します。それは、誰に対しても尊重する気持ちを持っているからです。

5「人のあら探しの癖をなくす」
人を抑えつける方法に心のエネルギーを使わずに、自分の考えや意見をいったん抑えて、人の考えにも耳を傾けることです。そうすることで自分自身のエネルギーを蓄えて、騒がしい心を静かに保つことが出来るのです。

こうしてみると孔子の『論語』に通じるものがあるように思われます。
東西問わず、心の修養は私達の幸せを得るために欠かせないものであると言えるでしょう。

言葉はうまく使えば開運につながりますが、逆にマイナスの言葉を発し、運気を下げる原因にもなるものです。

私達は発する言葉に対し、慎重になる必要があるようですね。

それでは、今週も皆さんに幸せが訪れますように！！！