茂木健一郎さん(脳科学者)「セレンディピティ」【2008/12/21 655号】

茂木健一郎さん(脳科学者)「セレンディピティ」【2008/12/21 655号より】

本日の教え

「セレンディピティ」の日本語訳は、「思わぬ幸運に偶然出会う能力」。
また、そのような偶然による幸運との出会いそのものも、「セレンディピティ」と呼ばれることがあります。

 

茂木健一郎『ひらめき脳』より

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本日の教えについて

茂木健一郎さんは脳科学者としてご活躍。

 

最近はNHKの『プロフェッショナル仕事の流儀』や日本テレビ系『世界一受けたい授業』などにもご出演されているのでご存じの方も多いでしょう。
「クオリア」をキーワードに、脳と心の関係を探究されています。

 

さて、今回のテーマは「セレンディピティ」です。
「思わぬ幸運に偶然出会う能力」という意味で、恋愛映画のタイトルにもなっていたので、耳にしたことのある人もいるかもしれません。

 

この概念は、最近脳科学の研究で注目されているのだそうです。

 

この「セレンディピティ」に関し科学的な意味では、まだ明らかにはされていないそうなのですが、科学史上の様々な発見において、「セレンディピティ」の存在が欠かせなかったことが注目されているそうです。

 

例えば、02年のノーベル受賞者田中耕一さん。
田中さんは、試薬の配合を間違えたことがきっかけで、タンパク質の光学的な質量分析装置の原理を発見しています。

 

また、00年に同じく化学賞を受賞した白川さんも、実験中にプラスチックを焦がし、それがたまたま電気を通すプラスチックとなることを発見。
受賞につながったのです。

 

「偶然との出会い」であるセレンディピティ。
茂木さんは、このような「セレンディピティ」を起こすための6つの条件を挙げています。いずれも普段の生活の中で役立つ心掛けになっています。

 

1行動
まずは行動を起こさなければ、「セレンディピティ」も何も得ることができません。
とりあえずは身体を動かして、何かやってみることが重要です。

 

2気づき
幸運にも「セレンディピティ」に出会ったとしても、そのことに気づかなければ意味はありません。例えば、好きな人が見せる小さな表情の変化など、小さな「セレンディピティ」の兆候に気づくことが、何よりも大切です。

 

3観察
気づきの後は観察です。現象に出会い、それに気づいたとしても、観察する人によっては「セレンディピティ」を逃がしてしまう場合もある。生かせるかどうかの分かれ道になります。

 

4受容
観察するだけでなく、感情の問題としても、対象との出会いを受容することが大切。従来の自分の世界観に固執することなく、積極的に新しい事態を受け入れる態度が重要になります。

 

5理解
観察、受容の次は理解です。対象を理解して、はじめてそれを自分の血や肉とすることができます。人との出会いにおいても、その人を深く理解した時に、関係は確固としたものになります。

 

6実現
たとえ理解したとしても、次は他人にそれを説明したり、説得したりして、社会に広げていくプロセスが必要な場合もあります。恋人との出会いなどの場合、いざ結婚となれば、両親の説得など、周囲の人たちを納得される必要があるのです。

 

本日のテーマである「セレンディピティ」は、普段の私たちの生活の中で突然降り注いでくるものです。

 

そんな時、その「セレンディピティ」をきちんと受け取るためには、やはり準備が必要なのでしょうね。

 

今回は幸運を科学の点からアプローチするという興味深いテーマでした。
いずれ、「運」に関しても科学で解明される日が来るのかもしれませんね。

 

 

それでは、今週も皆さんに幸せが訪れますように!!!

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